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アイルランド永住権は合計5年の合法滞在で申請でき就労ビザも合算可能

最終更新日: 2026年5月24日

アイルランド永住権は合計5年の合法滞在で申請でき就労ビザも合算可能

アイルランドの長期居住許可(Long Term Residency)は、雇用許可を保持して合計5年(60か月)合法的に滞在した人が申請できる制度です。Critical Skills Employment Permit(CSEP)保持者は2年でStamp 4へ移行できるなど、ビザの種類によって永住的ステータスまでの年数は異なりますが、長期居住許可ルートでは複数の就労ビザ年数を合算できる点が大きな特徴です。

Last updated: May 24, 2026

アイルランド永住権「5年ルール」の基本

アイルランドには日本人がイメージする「永住権」と完全に同じ制度はありませんが、実務上それに近いのが以下の3つのステータスです。

  • 長期居住許可(Long Term Residency):雇用許可保持者として60か月(5年)合法滞在後に申請可能。承認されると追加で5年間、雇用許可なしで就労できます。
  • Stamp 4:CSEP保持者は2年、General Employment Permit(GEP)保持者は通常57か月(約5年)連続雇用後に申請できる長期就労ステータス。
  • Stamp 5(Without Condition As To Time, WCATT):合法滞在96か月(8年)に達した後に申請でき、期限のない永住的ステータスとなります。

つまり「5年」というラインは、長期居住許可とGEPルートのStamp 4の両方で重要な意味を持ちます。アイルランド移民サービス(Immigration Service Delivery, ISD)が運営するirishimmigration.ieが一次情報源です。

就労ビザ年数の合算ルール

長期居住許可の最大の利点は、複数の雇用許可で就労した期間を合算できる点です。たとえばGEPで3年、CSEPで2年働いた場合、合計60か月を満たせば申請対象となります。

ただし、以下の滞在期間は60か月にカウントされません

  • Stamp 2(学生ビザ)での滞在
  • Working Holiday Visaでの滞在
  • Intra-Company Transferee(企業内転勤)パーミットでの滞在
  • 海外大使館職員としての滞在
  • 観光・短期滞在

このため、留学からキャリアを始めた方は、Stamp 1(雇用許可保持者)に切り替えた日からカウントが始まる点に注意が必要です。

CSEPとGEPでルートはどう違うか

5年を待たずにStamp 4に到達したい場合、CSEPの方が圧倒的に早いルートです。

項目

Critical Skills Employment Permit

General Employment Permit

Stamp 4申請までの期間
2年
約57か月(4年9か月)
最低年収(2026年3月1日以降、関連学位あり)
€40,904
€36,605
関連学位なしの最低年収
€68,911
同上
直近12か月以内の新卒の最低年収
€36,848
該当なし
申請手数料
€1,000(不許可時は90%返金)
雇用主負担

2026年3月1日より、CSEPは従来の€38,000から€40,904へ、GEPは€34,000から€36,605へ年収基準が引き上げられました(出典:企業・貿易・雇用省 DETE、MRCI)。給与オファーが基準を下回ると更新も新規申請も不可となるため、転職や昇給交渉のタイミングで必ず確認してください。

必要書類チェックリスト

長期居住許可の申請には以下の書類が一般的に求められます。提出前に必ずirishimmigration.ieで最新のリストを確認してください。

  • パスポート(顔写真ページおよび全ての過去パスポート)
  • 現在および過去のIRP(アイルランド在留許可カード)
  • 過去5年分の雇用許可(Employment Permit)のコピー
  • 過去5年分の雇用主からの在職証明書
  • 過去5年分のP60/End-of-Year Statementまたは給与明細
  • Revenue(税務当局)からのタックスクリアランス
  • 住所証明(公共料金請求書、銀行明細など)
  • Garda(警察)犯罪経歴証明書
  • 申請書(Long Term Residency Application Form)

配偶者・扶養家族も、主たる申請者がStamp 4で長期居住許可を保持している場合、同じく60か月の合法滞在で申請できます。

申請手順と費用

申請の流れは次のとおりです。

  1. 60か月(5年)の合法滞在の要件を満たしたことを確認する
  2. 申請書類一式をISDに郵送で提出する
  3. 約6〜8か月の審査期間を待つ(2024〜2025年時点。2025〜2026年は処理量増加により遅延あり)
  4. 承認通知を受け取ったら、28日以内に€500をEFT(電子送金)で支払う
  5. 支払い後、5年間の長期居住許可が付与される
  6. IRPカードの更新登録のためにダブリン市Burgh Quayで対面登録(€300)

費用の目安

項目

金額

長期居住許可申請手数料
€500
IRPカード登録料(1人あたり)
€300
16歳未満の未成年者
免除
IRPカード紛失時の再発行
€300
想定合計予算
約€800

2025年1月13日より、初回IRP登録業務はGardaからISDに完全移管され、全国の初回登録がダブリンのBurgh Quay事務所で行われています。更新登録は有効期限の最大12週間前から可能です。

よくある落とし穴

申請者がつまずきやすい点を整理しておきます。

  • 国外滞在日数の超過:1年間に通算90日を超えてアイルランド国外に滞在すると、居住の連続性が損なわれる可能性があります。出張や帰国の記録は必ず保管してください。
  • 対象外ビザのカウント誤認:学生ビザやワーキングホリデー、企業内転勤での滞在期間は60か月に含まれません。「アイルランドに住んでいた年数」ではなく「雇用許可で滞在した年数」が基準です。
  • 承認後の支払い期限:€500の支払いは承認通知から28日以内です。期限を過ぎると承認が無効になる恐れがあります。
  • 給与基準の改定:雇用許可の更新時、改定後の最低年収(2026年3月時点でCSEP €40,904、GEP €36,605)を満たさないと更新できず、5年カウントが中断します。
  • 税務クリーン状態の維持:Revenueへの未払いがあると申請が却下されることがあります。

永住権、Stamp 5、市民権の違い

ゴール設定によって取得すべきステータスは変わります。

  • 長期居住許可(5年):雇用許可なしで5年間就労可能。アイルランドで働き続けたい人向け。
  • Stamp 5(WCATT、8年):合法滞在96か月後に申請可能。期限なしの永住的ステータス。
  • 帰化(市民権):過去9年のうち5年間の合法滞在(うち申請直前の1年間は連続居住、最終年は最大70日の不在まで許可)が必要。Stamp 2期間は算入されません。アイルランド市民の配偶者・パートナーの場合は5年中3年(1,095または1,096日)に短縮されます。手数料は申請€175、承認後の証明書発行料は成人€950(未成年者・故人のアイルランド市民の配偶者は€200)。

アイルランドは二重国籍を認めているため、日本国籍を保持したまま市民権を取得することは法律上可能ですが、日本側の国籍法との兼ね合いも個別に確認してください。

FAQ

Q. CSEPで2年経ったら長期居住許可も申請できますか?
A. CSEPの場合は2年でStamp 4に直接移行できるため、長期居住許可ルートを通る必要は通常ありません。Stamp 4取得後はさらに3年でStamp 5(合計8年で)を目指すのが一般的です。

Q. 異なる雇用主の下で働いた年数も合算できますか?
A. 合算できます。雇用許可保持者として合法的に就労していれば、雇用主が変わっても問題ありません。

Q. 申請から承認までどれくらいかかりますか?
A. 公式には約6〜8か月とされていますが、2025〜2026年は処理量増加により遅延が報告されています。IRPの有効期限切れに余裕を持って申請してください。

Q. 申請中にIRPの期限が切れたらどうなりますか?
A. 通常のIRP更新(€300)を別途行う必要があります。長期居住許可の審査中であっても、現行ステータスは維持しなければなりません。

Q. 永住権取得後、アイルランド国外で長期間暮らせますか?
A. 長期居住許可は5年の有効期限があり、長期間の国外滞在は更新時に問題となる可能性があります。完全に縛りをなくしたい場合はStamp 5取得を目指してください。

他国の永住権ルートと比較したい方は、NZ永住ビザの種類と違いスキルショートリストで永住権取得ワーキングビザから永住権への各記事も参考になります。

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