シンガポール観光は日本人なら90日までビザ不要?仕組みを解説
最終更新日: 2026年5月12日

日本国籍のパスポート保持者がシンガポールを観光目的で訪れる場合、ビザの事前申請は不要です。ただし「90日まで自動的に滞在できる」という説明は正確ではなく、実際には入国時に入国管理局(ICA)が個別に滞在可能日数を決定し、観光目的では30日以内が基本となります。本記事では、ビザ不要制度の正確な仕組みと、入国前に必ず行うべきSG Arrival Cardの提出手順を解説します。
Last updated: May 12, 2026
日本人のシンガポール観光ビザ不要ルールの実際
まず誤解されやすい点を整理します。日本のパスポート保持者は、レジャーまたは商用目的でシンガポールに入国する際、事前のビザ申請は不要です。これは在東京シンガポール共和国大使館が公式に案内しているとおりです。
一方で「90日間まで滞在できる」という情報がインターネット上に散見されますが、観光目的での実際の滞在許可は30日以内が一般的です。日本アセアンセンターの案内でも、日本のパスポート保持者は30日以内の滞在であればビザ不要と明記されています。
重要なのは、最終的な滞在可能日数を決めるのは入国管理局(ICA: Immigration & Checkpoints Authority)の入国審査官(または自動ゲートの審査システム)であるという点です。入国後、登録したメールアドレス宛てに「e-Pass(電子訪問パス)」が送付され、そこに具体的な滞在期限が記載されます。入国時にこの期限を必ず確認してください。
ビザ不要で入国するための条件
ビザ免除で入国する場合でも、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 日本国籍であること(日本の再入国許可保有者は別途ビザが必要)
- パスポートの残存有効期間がシンガポール入国時から最低6ヶ月以上あること
- シンガポールから出国するための航空券(または第三国行きの航空券)を所持していること
- 滞在費用を賄える資金を有していること
- SG Arrival Cardを事前に提出していること
- 入国目的が観光、親族訪問、商用などの短期滞在であること
注意したいのは、日本に在留する外国籍の方で、法務省発行の再入国許可を保有している場合です。日本のパスポートを持っていないケースでは、原則として事前のビザ申請が求められます。
SG Arrival Cardの提出は全員必須
ビザが不要であっても、SG Arrival Card(電子入国カード)の提出は全旅行者に義務付けられています。これを怠ると入国審査で時間を取られたり、入国を拒否される可能性があるため、出発前に必ず済ませておきましょう。
提出のポイント
項目 | 内容 |
|---|---|
提出先 | 入国管理局(ICA)公式サイトまたはMyICAアプリ |
提出時期 | 到着日を含む3日以内 |
費用 | 無料 |
言語 | 英語 |
外部の代行サイトが手数料を取って同じサービスを提供している事例が報告されていますが、ICA公式の登録は完全に無料です。検索する際は必ず公式ドメイン(ica.gov.sg)を確認してください。
入力に必要な情報
- パスポート情報(番号、発行日、有効期限)
- シンガポール到着便のフライト番号と到着日
- シンガポール国内の滞在先住所(ホテル名・住所)
- メールアドレス(e-Passの送付先)
- 過去14日間の渡航歴(健康申告を含む場合)
入国審査の流れ
2026年現在、シンガポール・チャンギ国際空港の入国審査はほぼ全面的に自動化されています。
- 飛行機を降り、入国審査エリアへ移動
- 自動入国ゲート(Automated Clearance)でパスポートをスキャン
- 顔認証および虹彩スキャンによる本人確認
- ゲート通過後、登録メールアドレスにe-Passが届く
- 手荷物受取・税関申告へ
初回利用者でも事前登録は不要で、対象国籍であれば自動ゲートを利用できます。SG Arrival Cardが正常に提出されていれば、通常は数十秒で通過できます。
税関ルールと持込み制限
ビザ不要で気軽に訪問できるシンガポールですが、税関ルールは非常に厳格です。違反すると高額な罰金や刑事罰の対象になります。
申告が必要なもの
- 入国時に S$20,000以上または相当額の外貨を持ち込む場合
免税範囲(酒類)
マレーシア以外から入国し、シンガポールを48時間以上離れていた18歳以上の旅行者は、以下の組合せで合計2Lまで免税となります。
- ビール 1L
- ワイン 1L
- 蒸留酒 1L
上記から任意に組合せて合計2Lまでです。
免税が一切ないもの
- たばこ類(紙巻き、葉巻、刻みたばこすべて)
- 補助容器入りの内燃機関用燃料
たばこは1本から課税対象となるため、申告せずに持ち込むと重い罰金が科されます。
持込み禁止品
- 麻薬、向精神薬
- 火器、銃器類、武器、刀剣類
- 偽造通貨
- わいせつ物、海賊版CD・DVD
- 電子タバコ(VAPE)および関連製品
- チューインガム(治療用を除く)
電子タバコは所持しているだけで罰金の対象になります。日本から持ち込まないよう、出発前に荷物を確認してください。
ビザ申請が必要になるケース
以下に該当する場合は、ビザ免除の対象外となり事前申請が必要です。
- 30日を超える長期滞在を予定している
- 留学、就労、長期駐在など観光・短期商用以外の目的
- 日本国籍以外で、ビザ要件のある国のパスポートを使用する
- 日本の再入国許可で渡航する非日本国籍者
申請の基本情報(2026年)
項目 | 内容 |
|---|---|
申請可能時期 | 到着の30日前から |
申請窓口 | 駐日シンガポール大使館・正規ビザ代理店 |
手数料 | 1件あたり3,700円(代理店経由、代理店サービス料別途) |
処理期間(アセスメントレベル1) | 1〜3営業日 |
処理期間(アセスメントレベル2) | 3〜5営業日 |
日本で申請可能なのは短期滞在用の入国ビザ(商用/ソーシャルビジット)のみです。就労・留学関連のパスはシンガポール側のスポンサー(雇用主、教育機関)を通じて申請する必要があります。
主な連絡先
- 駐日シンガポール大使館:〒106-0032 東京都港区六本木5-12-3/電話03-3586-9111
- 正規ビザ代理店(株式会社旅行綜研):〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-13-3 虎ノ門東洋共同ビル7階/電話03-3519-4472
なお、有効なビザを保有していてもシンガポールへの入国が保証されるわけではありません。最終的な入国可否と移民パスの交付は、入国時のICAの判断に委ねられます。
よくある質問
Q. 30日を超えて観光で滞在したい場合は?
A. 入国後にICAへ滞在延長を申請する方法があります。観光目的での延長は最大89日まで認められるケースがありますが、許可されるかは個別判断です。確実性を求めるなら、入国前にソーシャルビジットビザの取得を検討してください。
Q. SG Arrival Cardを提出し忘れた場合は?
A. 空港到着後でも、到着日を含む期間内であればその場でスマートフォンから登録可能です。ただし入国審査が混雑する原因になるため、必ず事前提出を推奨します。
Q. 子ども(乳幼児含む)もSG Arrival Cardが必要?
A. はい、年齢に関係なく全旅行者が対象です。保護者がまとめて代理登録できます。
Q. 乗り継ぎ(トランジット)だけでも提出が必要?
A. 入国審査を通過してシンガポール国内に入る場合は必要です。空港の制限エリア内で乗り継ぐだけなら不要です。
Q. パスポートを更新したらビザ転記が必要?
A. 有効なシンガポールビザを保有している場合、新しいパスポートへの転記申請が必要です。Form 14A、有効ビザ、在留カード原本コピー、新旧パスポート、パスポートサイズ写真を持参のうえ、駐日大使館または大阪・名古屋の総領事館で手続きしてください。
他国の渡航制度もチェック
シンガポール以外の渡航先を計画している方は、以下の関連ガイドも参考になります。
手数料や処理期間は変更されることがあります。出発直前に必ず公式情報源(ICA: ica.gov.sg、駐日シンガポール大使館: tokyo.mfa.gov.sg)を再確認してください。
シンガポールは英語が公用語の一つですが、現地で耳にするシングリッシュには中国語やマレー語、タミル語の表現が混ざります。長期滞在や移住を視野に入れているなら、英語に加えて少しの中国語(你好、谢谢など)を理解しておくと現地での会話がぐっと楽になります。Migakuは現地のニュースや動画を教材化して学べるツールなので、出発前の準備に活用してみてください。try Migaku