イギリス大学のIELTS必要スコア:学部別と大学院別のボーダーライン
最終更新日: 2026年5月21日

イギリスの大学に出願する場合、学部課程ではIELTS Academic 総合6.0〜7.5、大学院では概ね6.5〜7.5が目安となり、大学とコースによって各セクションの最低スコアも個別に指定されます。本記事では2026年時点の主要大学の要件、ビザとの関係、出願時の注意点を整理します。
Last updated: May 21, 2026
イギリス大学のIELTSスコア全体像
イギリスの大学は、入学要件として「総合スコア(Overall)」と「各セクション最低スコア(per component)」の両方を指定するのが一般的です。Russell Group 24校はすべてIELTS Academicを受理し、要件は概ねIELTS 6.5〜7.5の範囲に収まります。一方、ポーツマス大学、プリマス大学、コヴェントリー大学などでは学部入学でIELTS総合6.0を受理するコースもあり、難関校とそれ以外で1.0〜1.5ポイントの差が生じています。
また、IELTSスコアは試験日から2年間有効で、UK大学およびUK Visas and Immigration(UKVI)は出願時点で有効であることを要求します。期限切れスコアは原則受理されません。
学部課程の必要スコア:主要大学の比較
以下は2026年時点で公表されている標準的な学部入学要件です。コースによって上下するため、必ず各大学の公式コースページで最終確認してください。
大学 | 総合スコア | 各セクション最低 | 備考 |
|---|---|---|---|
オックスフォード大学(Higher level、全コース) | 7.5 | 7.0 | 同一試験回で4技能達成必須 |
ケンブリッジ大学 | 7.5 | 通常7.0 | IELTS Onlineは不可 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン | コース別 | コース別 | TOEFL iBT新スコア体系に対応 |
UCL(University College London) | コース別(Level 1〜5) | コース別 | 2年以内に受験したものに限る |
リーズ大学(標準) | 6.5 | 6.0 | UKVI Academicも可 |
リーズ大学(最低レベル) | 6.0 | 5.5 | 一部コースのみ |
ポーツマス/プリマス/コヴェントリー等 | 6.0 | コース別 | コースによる |
オックスフォードとケンブリッジの細則
オックスフォード大学の学部課程は全コースで「Higher level」が必須となり、IELTS Academic 総合7.5・各セクション7.0以上が求められます。重要な点として、オックスフォードは複数回の試験結果を合算する「スーパースコアリング」を認めません。Reading、Writing、Listening、Speakingの4要素すべてを同一の試験回で達成する必要があります。合格オファーを得た場合、必要な英語スコアは入学年の7月31日までに提出しなければなりません。
ケンブリッジ大学の学部標準要件はIELTS Academic 総合7.5(通常は各要素7.0以上)です。ケンブリッジはIELTS Online(オンライン受験版)を受理しません。会場受験のIELTS Academic、またはIELTS for UKVI(Academic)を選択してください。なお、ケンブリッジは2026年5月時点で入学者面接時の英語要件を見直し中で、最新情報の確認が必要です。
UCL、インペリアルの新基準
UCLは学部入学の英語要件を全5レベル制(Level 1〜5)で運用しており、コースページごとに必要なLevelが指定されます。2026年9月入学の場合、英語試験は2024年9月1日以降に受験されたものでなければなりません。また、UCLは「IELTS One Skill Retake」(1技能のみ再受験)を英語要件達成として認めない点に注意してください。
インペリアル・カレッジ・ロンドンは、2026年1月21日以降に受験されたTOEFL iBTについて、新しい1〜6段階スコアシステムに対応した新要件を全面適用しています。TOEFL併願者はスコア体系の切り替えに気をつけてください。なお、オックスフォードは2026年1月21日以降に受験されたTOEFL iBTを、テスト形式変更に関するレビュー完了まで受理しないと発表しています。
IELTSとTOEFLの違いについては、TOEFL・IELTSの違いを比較で詳しく解説しています。
大学院課程の必要スコア
大学院では研究分野によって要件が分かれ、人文・社会科学系はやや高め、理工系はやや低めとなる傾向があります。
- ケンブリッジ大学LLM(大学院法学):IELTS総合7.5・各セクション7.0以上、同一試験回で達成必須。2026-27年度の応募締切は2025年12月2日でした。次年度志願者は早めの準備を推奨します。
- ケンブリッジ大学Institute of Continuing Education(ICE)の学部・大学院サーティフィケート/ディプロマレベル:IELTS Academic 総合7.0、Speaking/Listening/Writing 7.0以上、Reading 6.5以上。
- 一般的なRussell Group大学院:総合6.5〜7.5、各セクション6.0〜7.0の範囲。
学生ビザ(Student Visa)との関係
IELTSスコアは大学の入学要件であると同時に、UKVIの英語要件確認にも使われます。
- 学位レベル(degree-level)の学生ビザの英語要件はCEFR B2以上が標準です。学位以下のコースはCEFR B1が必要となります。
- IELTS for UKVI(学生ビザ目的)における学位レベル要件は、4技能すべてで5.5以上(CEFR B2相当)です。
- 通常、大学の入学英語要件を満たしてCAS(Confirmation of Acceptance for Studies)を発行されれば、ビザ申請時に別途英語証明を提出する必要はありません。
- 2026年1月8日から、UKVIはSkilled Worker、Scale-up、High Potential Individualビザの英語要件をCEFR B1からB2へ引き上げました。学部留学者本人は直接影響を受けませんが、卒業後の就労ビザ移行を視野に入れる場合は意識しておくとよいでしょう。
- 学生ビザ申請の生活費証明額は、2025-2026年度よりロンドン内£1,529/月、ロンドン外£1,171/月に引き上げられました。
- 卒業後就労ビザ(Graduate Route)は2年間(PhD修了者は3年)有効で、別途のIELTS試験は不要です。Graduate Routeの詳細はGraduate Routeビザでイギリス滞在で解説しています。
必要書類とスコア提出の流れ
イギリス大学への出願では、UCAS(学部)またはコース別のオンライン出願システム(大学院)を通じて、以下を準備します。
- IELTS Academic または IELTS for UKVI(Academic)の有効なスコアレポート(試験日から2年以内)
- パスポートのコピー
- 高校または学部の成績証明書、卒業証明書
- 英文の推薦状(コースによる)
- パーソナルステートメント
- 出願料(コース・大学による)
- CAS発行後、学生ビザ申請(GOV.UKから)
IELTSはTest Report Form(TRF)番号を大学のオンラインフォームで入力すれば、IELTS主催機関から大学へ電子的に送付されます。紙のスコアレポート原本は通常不要です。
出願時に陥りやすい落とし穴
- 総合スコアは達成、各セクションが未達:オックスフォードやケンブリッジでは1セクションでも基準を下回ると失格になります。バランス型の対策が必要です。
- スーパースコアリング不可の大学に複数回スコアを提出:オックスフォードLLMやケンブリッジLLMなど、同一試験回での達成を求める大学では、複数回の最高点合算は認められません。
- IELTS Onlineで受験してしまう:ケンブリッジ大学などはオンライン版を受理しません。会場受験のAcademic、またはIELTS for UKVIを選択してください。
- 試験日が2年以上前:UCLは「2024年9月1日以降に受験」など明確な基準を設けています。出願シーズンに合わせて受験時期を調整しましょう。
- One Skill Retakeに頼る:UCLなど一部大学は1技能のみの再受験スコアを認めません。再受験する場合は4技能フル受験が無難です。
- CAS発行期限とスコア提出期限の混同:UCLの場合、オファー条件は2026年9月3日17:00 UK時間までに満たす必要があります。提出が遅れるとオファー失効のリスクがあります。
- TOEFL iBTのスコア体系変更を見落とす:2026年1月21日以降に受験したTOEFLは新スコアシステムとなり、大学側の対応がまちまちです。IELTSの方が混乱は少ないと言えます。
よくある質問(FAQ)
Q. IELTS Academic と IELTS for UKVI(Academic)はどちらを受験すべきですか?
A. 試験内容自体は同じです。UKVI版は会場が指定された「Secure English Language Test(SELT)」センターで実施され、ビザ申請時の証明書としても使えます。学生ビザ申請を伴う日本人留学生はUKVI版を選んでおくと安全です。
Q. スコアが足りない場合、Pre-sessional English course(プレセッショナル英語コース)は使えますか?
A. 多くのイギリス大学はIELTSが0.5〜1.0ポイント不足する志願者向けに、大学付属の英語準備コースを提供しています。修了すれば追加IELTS提出なしで本科に進めることが多いです。詳細は各大学のLanguage Centreページを確認してください。
Q. 一度提出したスコアより高いスコアを取った場合、差し替えできますか?
A. オファー条件を満たしている場合は基本的に差し替え不要です。条件付きオファーの場合、新しいスコアを提出して条件達成を証明できます。
Q. IELTSの勉強はどのくらい前から始めるべきですか?
A. 目標スコアと現状のギャップによりますが、6.5を目指す場合で3〜6か月、7.5を目指す場合で6〜12か月が一つの目安です。具体的な対策はIELTS初心者向け勉強法を参照してください。
Q. 試験結果はいつ大学に届きますか?
A. IELTSのスコアは試験日から13日後(コンピューター受験は3〜5日後)に発行され、大学への電子送付は数営業日以内に完了します。出願締切から逆算して受験日を決めましょう。
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