Monzo・Starling・Revolut比較、イギリス生活のネット銀行の選び方
最終更新日: 2026年5月20日

イギリスに移住・留学・駐在で来た日本人にとって、最初に直面する金融インフラの選択がネット銀行です。結論から言えば、メインバンクとしての安定感ならStarlingかMonzo、海外旅行や多通貨両替の利便性ならRevolutが優位ですが、2026年に入ってRevolutも英国銀行免許を取得したため選択肢の見え方が変わりました。
Last updated: May 20, 2026
3行サマリー:どれを選ぶべきか
- 給与受取・直接引き落とし・家賃支払いなど「メインバンク」用途:Starling(月額無料で英国・海外ATM無料)またはMonzo(家計簿機能が強力)
- 旅行・出張・多通貨両替・暗号資産も触りたい:Revolut(多通貨保有と週末以外の中値両替)
- 大きな預金をひとつの口座に置きたい:FSCSで一人£120,000まで保護される正式銀行(Monzo・Starling・Revolut Bank UK Ltd口座)を選ぶ
3社の基本スペック比較(2026年5月時点)
項目 | Monzo | Starling | Revolut |
|---|---|---|---|
英国銀行免許 | 取得済(PRA) | 取得済(PRA) | 2026年3月11日に取得 |
FSCS保護上限 | £120,000 | £120,000 | £120,000(Revolut Bank UK Ltd移管後) |
個人口座 月額 | £0(Standard) | £0 | £0(Standard) |
英国顧客数 | 15百万人超 | 非公表 | 13百万人 |
主要強み | 家計管理・ポット機能 | 月額無料で海外も無料 | 多通貨・両替・暗号資産 |
2025年12月1日にFSCSの預金保護上限が£85,000から£120,000へ引き上げられた点は3社共通で恩恵があります。共同口座は最大£240,000、住宅売却金などのTemporary High Balanceは£1.4百万まで6か月間保護されます。
Monzo:家計管理と「ポット」機能が強み
Monzoは15百万人超の個人・ビジネス顧客を擁する英国最大級のネット銀行です。口座を目的別に分ける「ポット」、税金計算、サブスク管理など、生活を可視化する機能が充実しています。
有料プランの月額は以下の通り(2026年3月時点)。
- Extra:月額£3(年額£36)
- Plus:月額£5(年額£60)
- Perks:月額£7(年額£84)
- Max:月額£17(年額£204、英国居住者18〜69歳、最低契約期間3か月)
- Max with Family:月額£22(年額£264)
注意すべき「メインバンク」判定
Monzoをサブ口座として使う場合、英国・EEA域内のATM無料出金は30日あたり£200までで、超過分は3%の手数料が発生します。Plus加入で£400、Premium/Perks/Max加入で£600まで無料枠が拡大します。
「メインバンク」として認定されるには、直近35日以内に£500以上の入金とアクティブな直接引き落とし1件以上、あるいはDWP(就労年金省)・学資ローン受給などの条件があります。給与振込先をMonzoに切り替えれば自動的にメイン認定され、ATM枠は事実上気にならなくなります。
海外送金手数料は固定額(最大£9.00)+変動率(0〜1.80%)、外貨建ての受取には1%換算手数料(上限£1,000)がかかります。日本円の受取が多い人はこの点を要確認です。
Starling:月額無料でシンプルに使い倒せる
Starling Bankの個人口座は月額無料で、英国国内・海外でのカード決済とATM出金がすべて無料という、シンプルさで他社を圧倒する設計です(Defaqtoデータは2026年5月18日付)。PRA(健全性監督機構)の正式銀行免許を持ち、FCAが規制しています。
数値で見るStarling
- 海外ATM出金:1日最大6回、上限£300/日
- アレンジ済み当座貸越のEAR金利:信用スコアに応じて15%、25%、35%(代表年率15% APR)
- EUR口座:月額£2
- USDビジネス口座:2026年4月時点で新規申込停止中
ビジネス口座では国際送金手数料が0.4%+為替・中継銀行手数料、Post Office現金預入は0.7%、一括振込(Bulk Payments)アドオンは月額£7です。フリーランスや個人事業主にも使いやすい構造です。
海外旅行が多くてもプラン変更が不要、隠れコストがほぼ無い、というのがStarlingが「黙ってメインバンクにできる」と評される理由です。
Revolut:2026年3月、ついに英国銀行へ昇格
Revolutは2026年3月11日にPRAから完全な英国銀行免許を取得し、モビライゼーション制限が解除され、Revolut Bank UK Ltdとして正式営業を開始しました。2025年11月の資金調達では時価総額約$75bnと評価されています。
重要な変化は、Revolut Bank UK Ltdに移管された口座はFSCSで一人£120,000まで保護されるという点です(暗号資産・株式取引は別法人扱いで対象外)。なお、2026年3月11日以降の新規申込者でも当面はEMI口座(Revolut Ltd)で開設され、後日Revolut Bank UK Ltdへ順次移管される場合があります。
Revolut個人プランと両替ルール
プラン | 月額 | 月間両替上限 | 月間無料ATM |
|---|---|---|---|
Standard | 無料 | £1,000(超過1%) | £200 or 5回 |
Plus | £3.99 | £3,000(超過0.5%) | £400 |
Premium | £7.99 | 無制限 | £400 |
Metal | £14.99 | 無制限 | £800 |
Ultra | £55 | 無制限 | £2,000 |
金曜夕方〜日曜の週末両替には別料金がかかります(Standard 1%、Plus 0.5%、Premium以上は免除)。Revolut Ultraは£200,000未満の貯蓄残高に4% AER、超過部分は3.4% AER(変動)が付きます。
なお、料金体系は2025年12月11日に更新され、既存顧客には2026年2月13日から適用されています。
用途別の選び方
英国で就労・長期居住する場合
- 給与振込・家賃・公共料金の引き落としをまとめるならStarlingかMonzo
- StarlingはノーフリルでシンプルにATM無料、Monzoは家計可視化と分割貯蓄ポットが強み
- どちらも英国銀行免許を持ち、FSCSで£120,000まで保護
旅行・短期滞在・ワーホリの場合
- 複数通貨を保有して両替したい→Revolut
- ただしStandard口座は月間£1,000の両替上限と週末1%手数料に注意
- 大きな金額を保持するなら、預金がRevolut Bank UK Ltd側にあるかを必ず確認(パートナーバンクのClearBank経由の貯蓄商品も別途FSCS最大£120,000)
日本への送金が多い場合
- Monzoの外貨建て受取は1%換算手数料(上限£1,000)
- Revolutは中値レートに近い両替が可能だが、Standardは月£1,000を超えると1%
- 送金専業サービスとの併用が現実的です。詳しくはイギリスから日本への送金手数料の記事を参照してください
口座開設の実務とよくあるつまずき
3社いずれもスマホアプリから本人確認(パスポート+自撮り動画)で15〜30分程度で開設可能ですが、住所証明(Proof of Address)でつまずく人が多いです。具体的な書類リストと回避策はイギリスで銀行口座を開設する方法に整理しています。
よくある落とし穴:
- Monzo:サブ口座扱いだとATM£200/月で頭打ち。給与振込を入れて「メインバンク」認定を取る
- Starling:EUR口座は月額£2、USDビジネス口座は2026年4月時点で新規停止中
- Revolut:2026年3月以降の新規開設でも自動的にRevolut Bank UK Ltd扱いになるとは限らない。アプリ内で口座種別を確認
- 既存銀行からの切替は無料のCurrent Account Switch Service(7日間で完了)を使うと直接引き落としも自動移行
アイルランドやEU圏での比較検討も視野にある人は、Revolut と N26 の実用比較も参考になります。
FAQ
Q. 3社すべて開設しても問題ない?
A. 問題ありません。英国では複数のネット銀行を併用するのが一般的です。Starlingをメイン、Revolutを旅行用、Monzoを家計簿用と分けるユーザーも多くいます。
Q. FSCSの£120,000は各社別々にカウントされる?
A. はい。一人・一金融機関あたり£120,000なので、Monzo・Starling・Revolut Bank UK Ltdそれぞれに£120,000まで保護枠があります。ただしRevolutの株式・暗号資産は別法人で対象外です。
Q. 日本のマイナンバーや在留カードで開設できる?
A. いいえ。英国の住所証明(賃貸契約書、Council Taxの請求書、銀行ステートメントなど)が必要です。到着直後に住所が固まっていない場合、最初はRevolutのEMI口座が比較的開設しやすい傾向があります。
Q. 学生でもMonzo Maxに加入できる?
A. 英国居住者で18〜69歳が対象ですが、最低契約期間3か月の縛りがあるため、短期留学の場合は無料のStandardかExtraが現実的です。
Q. Revolutが正式な銀行になったなら、Standardプランのままで安心?
A. Revolut Bank UK Ltdに移管済みの口座なら£120,000までFSCS保護対象です。ただし新規申込者でも当面はEMI口座(Revolut Ltd、保護対象外)で開設される場合があるため、アプリのアカウント詳細で必ず確認してください。
イギリスでの新生活では、銀行アプリの英語表現や契約書の細かい条項を読み解く力が思った以上に重要になります。日常の英語を本物のコンテンツで身につけたいなら、try Migakuで実際の動画やニュースを教材に学ぶ方法が役立ちます。