イギリスStudent Visa必要書類ガイド|CAS取得から面接まで
最終更新日: 2026年5月13日

イギリスのStudent Visa(学生ビザ、旧Tier 4 General Student Visa)の申請には、CASレターを起点とした複数の必要書類と、オンライン申請から生体情報登録までの一連の手続きが必要です。本記事では、書類チェックリスト、費用、所要期間、よくある落とし穴までを実務目線で整理します。
Last updated: May 13, 2026
イギリスStudent Visaの基本と申請資格
Student Visa(Student Route)は、ライセンスを持つ教育機関(Student sponsor)に正式に受け入れられた留学生が対象のビザです。2020年にTier 4 General Student Visaから名称変更され、現在の制度に移行しました。
申請の前提条件は次の通りです。
- ライセンスを保有する教育機関からCAS(Confirmation of Acceptance for Studies)が発行されていること
- 指定の英語力基準(学位レベルはCEFR B2、それ未満はB1相当)を満たしていること
- 学費および生活費を支払える財政能力があること
- 18歳未満の場合は保護者の同意があること
滞在可能期間はコースのレベルにより異なります。
コースレベル | 最長滞在期間 |
|---|---|
学位レベル(大学・大学院) | 最長5年 |
学位レベル未満 | 最長2年 |
申請はコース開始日の6ヶ月前から可能で、通常3週間以内に審査結果が出ます。
CASレターの取得と確認すべき項目
CASは、入学許可を得た教育機関がUKVI(UK Visas and Immigration)のシステム上で発行する固有の参照番号です。CAS番号がなければビザ申請自体が成立しないため、最初に確実に押さえるべき書類です。
CASレターには以下の情報が記載されます。
- CAS番号(14桁)
- 学生本人の氏名、生年月日、パスポート番号
- コース名、コース開始日・終了日、学習形態
- 学費の総額と既納額
- 受験した英語試験の種類とスコア
- 必要となる追加書類のリスト(学校が指示するもの)
CAS発行後は記載内容を必ず本人がチェックしてください。氏名のスペルミス、パスポート番号の誤り、コース日程のずれが残ったまま申請するとビザ却下の理由になります。誤りを見つけた場合は速やかに学校の留学生担当オフィスに修正を依頼します。なお、CASは発行から6ヶ月以内に使用する必要があります。
必要書類チェックリスト
日本国籍保持者がイギリス国外(日本)から申請する場合の主な必要書類は次の通りです。
- 有効なパスポート(見開き2ページ以上の余白が必須)
- CAS番号(オンライン申請フォームに入力)
- 英語力証明書(IELTS for UKVIなどのSELT認定試験スコア。学位レベルでは大学発行のレターでも可)
- 学歴・成績証明書(CASに記載された書類)
- 結核検査結果(日本居住者は原則不要、ただし過去6ヶ月以内に対象国に滞在していた場合は必須)
- 18歳未満の場合:保護者の渡航同意書、戸籍謄本など関係性を示す書類、英国側の受入先情報
財政証明について
日本は「differentiation arrangements」の対象国であるため、Student Visaの財政証明書類の提出は原則として免除されます。ただしUKVIから求められた場合は提示できる状態にしておく必要があります。基準額は以下の通りです。
滞在地域 | 月額生活費 | 9ヶ月以上滞在時の総額 |
|---|---|---|
ロンドン | 1,483ポンド | 13,347ポンド |
ロンドン郊外 | 1,136ポンド | 11,224ポンド |
生活費基準額は、滞在月数(最大9ヶ月分)に学費未納分を加えた合計額が、本人名義の口座に28日間以上連続で保有されている必要があります。28日間の最終日は、ビザ申請日から31日以内である必要があります。
申請料金とIHSの内訳
2025年時点でイギリス国外からのStudent Visa申請料は524ポンドに値上げされています。2026年4月以降はさらに引き上げが予定されているとの民間情報がありますが、確定額はGOV.UK公式サイトで直接確認してください。
これに加えてImmigration Health Surcharge(IHS)の支払いが必須です。IHSはNHS(国民保健サービス)を利用するための保険料で、学生は1年あたり776ポンドが基準です。コース期間に応じて月割り計算で総額が算出されます。
大阪の英国ビザ申請センターで生体情報登録を行う場合、追加で76.5ポンドの「ユーザーペイ」料金が発生します(東京は不要)。
参考までに、観光目的で渡英する場合の手続きとは別物である点に注意してください。短期渡航ビザの違いについてはイギリスビザの種類と必要書類、観光用の電子渡航認証についてはイギリスETA観光ビザとの違いを参照してください。
申請の流れ:オンライン申請から生体情報登録まで
手続きは以下の順番で進みます。
- GOV.UK公式サイトでオンライン申請:https://www.gov.uk/student-visa/apply からアカウントを作成し、申請フォームに記入します。CAS番号、パスポート情報、コース情報を正確に入力します。
- 申請料金とIHSのオンライン支払:クレジットカードで決済します。IHSの金額は自動計算されます。
- ビザ申請センター(VAC)の予約:東京または大阪のVACで生体情報登録の予約を取得します。
- 必要書類のアップロードまたは持参:オンライン上でスキャンデータをアップロードするか、当日VACに持参します。
- VAC来訪と生体情報登録:指紋採取と顔写真撮影を行います。所要時間は通常15〜30分です。
- 審査結果の通知:通常3週間以内にメールで結果が届きます。優先サービス(追加料金)を利用すれば短縮可能です。
2025年以降、従来のBiometric Residence Permit(BRP)カードは廃止され、UKVIアカウント上で管理されるeVisa(デジタルステータス)に完全移行しました。入国時はパスポートに紐づけられたeVisaが照合されます。
一般的なビザ申請の準備プロセスはビザ申請の一般的な手順にもまとめてあります。
面接(Credibility Interview)への備え
Student Visa申請者の一部は、UKVIから「Credibility Interview(信憑性面接)」を求められます。これは留学の意図と計画が本物であるかを確認する目的で実施されます。VACでの生体情報登録時、または後日電話・ビデオ通話で行われることがあります。
面接で問われやすい質問は次の通りです。
- なぜそのコース・大学を選んだのか
- 学費や生活費の支払い方法
- コース修了後の進路
- 英国を選んだ理由(他国と比較して)
- 過去の学歴と志望分野の関連性
回答は簡潔かつ一貫性が求められます。CASに記載された内容や、出願時のpersonal statementと矛盾しないように事前に整理しておきましょう。英語で行われるため、ある程度の口頭での受け答えに慣れておく必要があります。
よくある落とし穴とFAQ
Q. CASは申請のどのタイミングで必要ですか? A. オンライン申請フォームの入力時にCAS番号を記載します。CAS発行前にビザ申請を始めることはできません。
Q. 財政証明は本当に不要ですか? A. 日本国籍であれば原則免除ですが、UKVIから追加要求された場合に備えて、銀行残高証明(28日間継続保有、申請日前31日以内発行)は準備しておくことを推奨します。
Q. アルバイトは可能ですか? A. 大学・大学院レベルの学生は学期中週20時間まで就労可能です。語学学校コース(学位未満)の学生は就労不可です。
Q. 申請後にパスポートを更新したい場合は? A. ビザ申請中にパスポート情報を変更することは基本的にできません。残存有効期間がコース終了日より長いものを使って申請してください。
Q. 申請料・IHSは却下時に返金されますか? A. 申請料は返金されません。IHSはビザが却下された場合のみ自動返金されます。
よくある却下事例としては、CASの記載ミス、英語試験スコアの有効期限切れ、財政証明の28日ルール違反、面接での回答不一致が挙げられます。書類は提出前にもう一度CASに記載された必要書類リストと照合してください。
渡英前にやっておきたい準備
ビザが下りた後も、住居契約、GP(かかりつけ医)登録、銀行口座開設など、英語での実務手続きが続きます。アカデミック英語と日常会話では語彙も話し方も異なるため、出発前に現地のニュースやドラマで生きた英語に触れておくと到着後の負担が大きく減ります。本物の英語コンテンツに字幕付きで触れながら学びたい方は、try Migaku を使うとNetflixやYouTubeを学習教材に変えられます。