英語の過去分詞とは?使い方や現在分詞との使い分け、覚え方など、例文一覧付きで徹底解説
最終更新日: 2025年12月18日

「過去形と過去分詞、名前は似ているけれど何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?🧐
英語学習を進めていくと必ず登場する過去分詞ですが、実は「過去の話」をしているとは限らないのが、この文法の面白いところであり、少しややこしいところです。
そもそも過去分詞は動詞が変身して、形容詞のような働きや文法を作るサポート役になる言葉です📝
この記事では、英語の過去分詞が持つ「完了」や「受動」のイメージを掴みながら、特に重要な「名詞を修飾する使い方」を中心に、4つの基本用法をわかりやすく徹底解説します。
受動態も完了形も、実はすべて同じ「過去分詞」という根っこで繋がっています。
この基本をマスターすれば、日常の英会話でもより豊かな表現ができるようになるはず!💫
英語の基本文法「過去分詞」とは?意味と使い方を解説
過去分詞(Past Participle)とは、動詞が形を変えた変化形の1つです。
名前に「過去」とついていますが、過去分詞そのものが「昔のこと」を表すわけではありません。
過去分詞が持っている中心的な意味(コアイメージ)は、以下の2つです。
- 完了(〜してしまった)
- 受動(〜される)
動詞としての「動作」の意味を持ちながら、文の中で「形容詞」のように名詞を説明したり、be動詞やhaveとくっついて「受動態」や「完了形」といった文法を作ったりするのが主な役割です💡
過去形と過去分詞の違い
ただの過去形は「〜した」という事実を述べるための形で、主に文の動詞として使われます。
一方、過去分詞は「〜された状態」「〜してしまった結果」というニュアンスを含み、文の中で形容詞のように働いたり、受動態や完了形を作ったりします。
同じ動詞から作られる形でも、文の中での役割が異なる点が大きな違いです🙂
過去分詞の作り方と覚え方|動詞の活用パターンを紹介
過去分詞を作るには、動詞の原形を変化させる必要があります。
大きく分けて「規則変化」と「不規則変化」の2つのパターンがありますので、それぞれの特徴を見ていきましょう👀
作り方はシンプルですが、例外もあるので注意が必要です⚠️
ここでは、過去分詞の代表的な活用パターンを紹介します。
規則変化の過去分詞
多くの動詞は、語尾に「-ed」をつけるだけで過去分詞になります。
これは過去形の作り方と全く同じで、形も過去形と過去分詞で変わりません。
基本的には、動詞の原形に「ed」を足すだけですが、単語の最後が「e」で終わっている場合は「d」だけを足すなどの細かいルールがあります。
- I played tennis yesterday.(私は昨日テニスをしました。)※過去形
- I have played tennis before.(私は以前テニスをしたことがあります。)※過去分詞
このように、見た目は同じ「played」でも、文の中での役割によって過去形か過去分詞かが変わります。
不規則変化の過去分詞
やっかいなのが、規則通りに変化しない「不規則動詞」です。
これらは理屈で考えるよりも、リズムで覚えてしまうのが一番の覚え方です📚
ここでは、よくある3つの変化パターンを一覧として紹介します。
- A-B-B型(過去形と過去分詞が同じ)
原形とは違う形になりますが、過去形と過去分詞は同じ形です。
- buy - bought - bought(買う)
- teach - taught - taught(教える)
- A-B-C型(全部違う)
原形、過去形、過去分詞形ですべて形が変わります。
- see - saw - seen(見る)
- go - went - gone(行く)
- A-A-A型(全部同じ)
変化しても形が一切変わらない動詞もあります。
- cut - cut - cut(切る)
- put - put - put(置く)
教科書の巻末にあるような不規則動詞の表などを活用して、声に出しながら少しずつ覚えていきましょう。
過去分詞の活用パターン一覧表
原形 | 過去形 | 過去分詞 | 活用パターン | 意味 |
|---|---|---|---|---|
buy | bought | bought | A-B-B型 | 買う |
teach | taught | taught | A-B-B型 | 教える |
have | had | had | A-B-B型 | 持つ/〜したことがある |
see | saw | seen | A-B-C型 | 見る |
go | went | gone | A-B-C型 | 行く |
take | took | taken | A-B-C型 | 取る |
cut | cut | cut | A-A-A型 | 切る |
put | put | put | A-A-A型 | 置く |
let | let | let | A-A-A型 | 〜させる |
名詞を修飾する形容詞的な使い方
ここからが本題です。
過去分詞には「形容詞」のように、名詞を詳しく説明する(修飾する)使い方があります。
これを「形容詞的用法」と呼び、「〜される(受動)」や「〜した(完了)」という意味を名詞にプラスします✨
このとき、過去分詞を名詞の「前」に置くか「後」に置くかでルールが異なります。
名詞の前におく場合
過去分詞が1語だけで名詞を修飾するときは、名詞の「前」に置きます。
普通の形容詞(cuteやbigなど)と同じ位置だと考えるとわかりやすいですね。
- Look at the broken window.(その割れた窓を見てください。)
- I bought a used car.(私は中古車を買いました。)
「broken(壊された=割れた)」が「window」を、「used(使われた=中古の)」が「car」を前から説明しています。
名詞の後におく場合
過去分詞に「誰によって」や「どこで」といった他の語がくっついて、2語以上のセットになる場合は、名詞の「後」に置きます。
英語には「長い説明は後ろに回す」という性質があるためです💨
- This is a book written by Natsume Soseki.(これは夏目漱石によって書かれた本です。)
- The language spoken in Japan is Japanese.(日本で話されている言語は日本語です。)
「written by Natsume Soseki」という長い塊が、前の「book」を詳しく説明しています。
この「名詞を修飾」する形は、長文読解などでも多いパターンなので、しっかり押さえておきましょう。
例文一覧|名詞を修飾する過去分詞の使い方
ここでは、過去分詞が名詞を修飾する代表的なパターンを、例文一覧で確認していきましょう🙂
ルールを読んだあとに具体例を見ることで、「こういう場面で使うんだ」という感覚がつかみやすくなります。
名詞の前に置く過去分詞の例
過去分詞が1語で名詞を修飾する場合は、名詞の前に置かれます。
- She bought a used laptop.(彼女は中古のノートパソコンを買いました。)
- We stayed in a closed hotel area.(私たちは立ち入り禁止になっているホテルエリアに滞在しました。)
短く定着した表現は、形容詞のようにまとめて覚えるのがおすすめです。
名詞の後に置く過去分詞の例
過去分詞に他の語が加わり、説明が長くなる場合は名詞の後ろに置かれます。
- This is a picture taken during the trip.(これは旅行中に撮られた写真です。)
- The documents sent yesterday are important.(昨日送られた書類は重要です。)
「どんな名詞なのか」を後ろから詳しく説明しているのがポイントです。
人を修飾する過去分詞の例
過去分詞は、人の状態や感情を表すときにもよく使われます。
- She looked tired after work.(彼女は仕事のあとで疲れているようでした。)
- I met a student interested in linguistics. (私は言語学に興味を持っている学生に会いました。)
「その人がどういう状態か」を表していることに注目しましょう。
物を修飾する過去分詞の例
物や場所の状態を説明する場合にも、過去分詞は頻繁に登場します。
- The broken chair was replaced.(壊れた椅子は交換されました。)
- We entered a room decorated with flowers.(私たちは花で飾られた部屋に入りました。)
名詞を見た瞬間に「どんな状態か」がイメージできるのが、過去分詞の強みです。
補語としての使い方
過去分詞は、文の要素である「補語(C)」としても使われます。
補語とは、主語(S)や目的語(O)がどういう状態なのかを説明する言葉のことです。
これも形容詞的な働きの1つと言えます💡
主語の状態を説明する構文
SVC(主語+動詞+補語)の文型で、主語の状態を説明します。
be動詞以外にも、seem(〜のようだ)、get(〜になる)、remain(〜のままである)などの動詞と一緒に使われることが多いです。
- He seemed tired.(彼は疲れているようでした。)
- The shop remained closed.(その店は閉まったままでした。)
「He = tired(彼=疲れさせられた状態)」「The shop = closed(店=閉められた状態)」という関係が成り立っています。
目的語の状態を説明する構文
SVOC(主語+動詞+目的語+補語)の文型で、目的語の状態を説明します。
「Oを〜された状態にする」や「Oが〜されているのを見る」といった表現で使われます。
- I kept the window closed.(私は窓を閉めたままにしました。)
- He made himself understood in English.(彼は英語で自分の言いたいことを通じさせました。)
「window = closed(窓=閉められた状態)」に保った、という意味になります。
受動態と完了形の使い方
最後に、中学英語で習う「文法のパーツ」としての使い方もおさらいしておきましょう。
みなさんがよく知っているこれらの表現も、実は過去分詞が使われているのです🏫
ここでのポイントは、公式のように形を覚えてしまうことです。
受動態での使い方
「主語が〜される」という受け身の意味を表すときは、「be動詞 + 過去分詞」の形を作ります。
- This cake was made by my mother.(このケーキは私の母によって作られました。)
- Examples were shown by the teacher.(例が先生によって示されました。)
ここでは過去分詞が持つ「受動態」の意味が全面的に使われています。
現在完了形での使い方
「(過去から続いて)〜してしまった」「〜したことがある」「ずっと〜している」という意味を表すときは、「have(has) + 過去分詞」の形を作ります。
- I have already finished my homework.(私はすでに宿題を終えてしまいました。)
- She has lived in Tokyo for three years.(彼女は3年間東京に住んでいます。)
ここでは過去分詞が持つ「完了形」の意味が強く出ていますね。
現在分詞と過去分詞の違い
学習者が最も混乱しやすいのが、現在分詞(-ing)と過去分詞(-ed)の使い分けです。
特に感情を表す動詞でよく間違えてしまうので、単語の持つ意味に注意が必要です⚠️
- 現在分詞(-ing):〜させる(能動) 「驚かせるような」「ワクワクさせるような」
- 過去分詞(-ed):〜させられる(受動) 「驚かされた(=驚いた)」「ワクワクさせられた(=ワクワクした)」
例文で比較してみましょう。
- The game was exciting. (その試合は興奮させるものだった=面白い試合だった。)
- I was excited about the game. (私はその試合に興奮させられた=興奮した。)
「試合」は人を興奮させる側なのでexciting、「私」は興奮させられた側なのでexcitedを使います。
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応用的な分詞構文の使い方
少しレベルアップした内容になりますが、高校英語で習う「分詞構文」でも過去分詞が活用されます。
接続詞(WhenやBecauseなど)と主語を省略して、動詞を分詞の形にすることで、文をスッキリと短くまとめる表現方法です🚀
- Seen from a distance, the rock looks like a human face. (遠くから見ると、その岩は人の顔のように見えます。)
本来は「When the rock is seen from a distance(その岩が遠くから見られるとき)」という文ですが、過去分詞から始めることでコンパクトに表現できています。
さらに勉強を深めたい方は、参考書などで詳しい用法を確認してみてください。
英語の分詞も「触れる量」で自然に身についていく
英語勉強中の人にとって過去分詞や現在分詞は、ルールを頭で理解しようとすると難しく感じやすい文法項目です。
でも、英語の文章や動画にたくさん触れていると、「あ、こういう場面で使うんだ」という感覚が少しずつ身についてきます🙂
英語の過去分詞も同じで、受動態や完了形、名詞を修飾する表現を何度も目にするうちに、「これは〜された状態を表しているな」と自然に意味が取れるようになります。
Migaku では、動画や文章などのリアルな英語コンテンツを使いながら学習を進められるため、文法を「知識」として覚えるだけでなく、「感覚」として定着させることができます。
インプットを重ねる中で出会った英語表現を、自分だけのフラッシュカードにして復習していくことで、過去分詞の使い方も無理なく身についていきます✨
最初はピンとこなくても大丈夫です。
英語に触れる時間を積み重ねることで、分詞の感覚は必ず育っていきます🚀
まとめ:English Grammar, Seen and Understood
過去分詞の一番大切なポイントは、「過去」を表す形ではなく、「〜された状態」「〜してしまった結果」を表す形だということです。
名詞を修飾したり、受動態や完了形を作ったりと、使い方は違って見えても、すべて同じ過去分詞の意味につながっています。
英語のコンテンツに触れて、なんとなくわかる——を積み重ねる。
その繰り返しこそが、英語力を伸ばす確かな道。
Good luck!
過去分詞も、たくさん触れているうちに自然と「使える感覚」になっていくはず🍀