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ロンドンZone 1とZone 3の家賃比較、通勤時間と生活コストのバランス

最終更新日: 2026年5月20日

ロンドンZone 1とZone 3の家賃比較、通勤時間と生活コストのバランス

ロンドンZone 1(中心部)とZone 3(郊外)の平均家賃差は、2026年3月時点のONS(英国国家統計局)データで月額£1,000から£1,800超に達します。中心部の利便性と郊外のコスト優位、どちらが自分の生活に合うかを判断するため、家賃、通勤、付随コストを具体的な数字で見ていきます。

Last updated: May 20, 2026

Zone 1とZone 3の基礎知識

ロンドン交通局(TfL)のZone制度は地下鉄・鉄道運賃の区分で、住宅統計の区分ではありません。家賃データはONSが自治区(borough)単位で公表しているため、本記事ではZoneに該当する代表的な自治区の数値を用いて比較します。

  • Zone 1の代表自治区: Westminster、Kensington and Chelsea、City of London、Camden中心部
  • Zone 3の代表自治区: Lewisham、Ealing外縁部、Wandsworth南部、Hounslow東部

なおCity of LondonはONSのデータ量不足により家賃推計の対象外となっています。Zoneと自治区境界は完全には一致せず、同じ自治区内でもZone 1とZone 3にまたがるケースがある点に注意してください。

平均家賃の比較(2026年3月時点 ONSデータ)

ONS「Price Index of Private Rents(PIPR)」に基づく、自治区別の月額平均家賃は以下の通りです。新規契約と継続契約の両方を含む実勢家賃で、Rightmoveなど広告掲載の家賃より一般に10〜20%低い水準です。

自治区

該当Zone

月額平均家賃

前年比

Kensington and Chelsea
Zone 1/2
£3,599
-1.1%
Westminster
Zone 1
£3,122
-4.7%
Hammersmith and Fulham
Zone 1/2
£2,724
+0.5%
Wandsworth
Zone 2/3
£2,593
+4.2%
Ealing
Zone 2/3
£2,051
ほぼ横ばい
Hounslow
Zone 3/4
£1,907
+2.0%
Lewisham
Zone 2/3
£1,810
+2.6%

ロンドン全体の平均月額家賃は£2,280(2026年3月)、UK全体は£1,377です。ロンドンの家賃インフレ率はイングランド地域別で最低の年1.7%(2026年2月までの12か月)ですが、絶対水準は依然として全国平均の約1.7倍です。

Zone 1のKensington and Chelseaに住む場合と、Zone 3のLewishamに住む場合では、家賃だけで月£1,789の差が生じます。年額にすると£21,468、日本円換算で約400万円規模の差です(為替により変動)。

通勤時間とトラベルカード代の実態

中心部のオフィスに通勤する場合、Zone 3からの所要時間は路線にもよりますが片道25〜45分が目安です。地下鉄主要路線の例を挙げます。

  • Lewisham → Bank(DLR): 約22分
  • Ealing Broadway → Oxford Circus(Central/Elizabeth line): 約20〜25分
  • Wandsworth Town → Waterloo(National Rail): 約13分
  • Hounslow East → Piccadilly Circus(Piccadilly line): 約45分

Zone 1内の徒歩・短距離通勤と比べると片道で20〜30分長くなり、往復で1時間前後の差です。

TfLのトラベルカード月額は2026年2月時点でZone 1-3が£156.30から。Zone 1のみで完結する生活なら定期券は不要、または徒歩・自転車中心で交通費をほぼゼロにすることも可能です。家賃差£1,000〜£1,800に対し交通費の差は月£150前後なので、通勤時間と引き換えに数百ポンド単位の節約余地があります。

家賃以外にかかる固定費

物件選びでは家賃以外のコストも合算して比較する必要があります。

  • Council Tax: 2026-2027年度のロンドン自治区ではBand D(最も一般的)で年£1,900〜£2,300(月約£158〜£192)。Westminster中心部は低く設定されている一方、外周のZone 3自治区は同等かやや高いケースもあるため、物件のBand区分を必ず確認してください。
  • 光熱費: 1ベッドルームで月£120〜£200程度が目安(季節変動あり)。
  • インターネット: 月£25〜£35。
  • 敷金: 2019年のTenant Fees Actにより、年間家賃£50,000未満の物件では家賃5週間分が上限です。Zone 1の£3,000物件なら約£3,461、Zone 3の£1,800物件なら約£2,077と、初期費用にも大きな差が出ます。

ワンルームやシェアハウス前提で物件を探す場合の相場感は、ロンドンのワンルーム家賃相場で詳しく解説しています。

Zone 1が向く人、Zone 3が向く人

数字だけでなくライフスタイルとの相性で選ぶのが現実的です。

Zone 1が合うケース

  • 勤務先がCity of LondonやWest Endで、徒歩・自転車通勤を望む
  • 駐在手当などで住宅費が補助される
  • 平日夜のネットワーキングや文化イベントへのアクセスを重視
  • 滞在期間が1〜2年と短く、利便性を最大化したい

Zone 3が合うケース

  • 同じ家賃で広い部屋、または家族向けの2〜3ベッドルームが必要
  • 在宅勤務が中心で、週1〜2回の出社で済む
  • 公園や緑地、地元のパブ・マーケットなど住宅地の雰囲気を好む
  • 数年単位での長期滞在を予定し、貯蓄や送金を優先したい

Wandsworthのように年4.2%と家賃上昇率がロンドン平均(1.7%)を上回る自治区もあり、エリアによってトレンドが分かれている点も判断材料になります。

物件探しと契約のよくある落とし穴

ロンドンの賃貸市場は2026年初時点で空室率約2%、平均掲載期間25〜30日と需給が逼迫しています。日本からの渡英者がつまずきやすいポイントを挙げます。

  • 広告家賃と実勢家賃のギャップ: Rightmove等で見る募集家賃はONS実勢より10〜20%高いことが多く、内見時の交渉余地は限定的です。
  • Right to Rent確認: 大家・エージェントはビザや在留資格の確認義務を負います。BRP、eVisa、パスポートを事前に整理しておきましょう。
  • 保証人問題: 海外からの渡英者は英国内の保証人を用意できないため、家賃の半年分前払い(6 months upfront)を求められるのが一般的です。Zone 1物件なら£18,000以上を一括で支払う必要があり、銀行口座の開設タイミングが鍵になります。事前準備はイギリスで銀行口座を開設する方法を参考にしてください。
  • デポジット保護: 敷金はDeposit Protection Service(DPS)など政府公認スキームに30日以内に預けられる必要があります。預け証明書を必ず受け取ってください。
  • Council Tax登録: 入居後21日以内に自治区に登録します。学生は免除、単身は25%減額の制度があります。学生ビザでの渡英手続きはイギリスのStudent Visa申請方法にまとめています。

よくある質問

Q. Zone 2は選択肢に入りますか?

A. はい。Lambeth(£2,525)、Southwark(£2,388)、Tower Hamlets(£2,396)など、Zone 2内側の自治区はZone 1とZone 3の中間に位置します。中心部へのアクセスを保ちつつ家賃を抑えたい場合の現実解です。

Q. 家賃の年間上昇率はどの程度見込むべきですか?

A. 2026年2月までの12か月でロンドン全体は1.7%上昇。ただしWandsworthの4.2%のようにエリア差が大きく、契約更新時に5〜10%の値上げ提示を受けるケースもあります。最新の動向はロンドン市公式の「London Rents Map」とONS PIPRで月次確認できます。

Q. 家賃の何割を収入の目安とすべきですか?

A. 一般的な目安は税引前収入の30〜35%。Zone 1の£3,000物件を借りるには年収£100,000〜£120,000が現実的な水準で、Zone 3の£1,800物件なら年収£60,000〜£72,000が目安になります。

Q. ファーニッシュド(家具付き)とアンファーニッシュドの違いは?

A. ロンドンの賃貸は家具付きが主流で、Zone 1の高価格帯ほどその傾向が強くなります。短期滞在ならファーニッシュド、長期で家具を購入する余裕があるならアンファーニッシュドの選択肢が広がります。

結論として何を基準に選ぶか

月£1,000以上の家賃差は、通勤時間20〜30分(往復1時間)と引き換えに得られる金額です。年間で見れば£12,000〜£21,000、5年滞在なら£60,000以上の差となり、住宅手当の有無、勤務地、家族構成によって最適解は大きく変わります。物件を絞り込む前に、ONSの自治区別データとLondon Rents Mapで対象エリアの最新平均を必ず確認してください。

ロンドン生活では物件探し、銀行手続き、職場や近所での会話まで英語が日常的に必要です。実際のニュースや動画など現地コンテンツから英語を学べるtry Migakuは、渡英後の生活立ち上げをスムーズにする学習ツールとして役立ちます。

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