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Subclass 190州指名ビザ完全ガイド:州別職業リストと条件

最終更新日: 2026年5月27日

Subclass 190州指名ビザ完全ガイド:州別職業リストと条件

Subclass 190は、オーストラリアの州または準州政府から指名を受けた熟練労働者向けの永住ビザで、指名された州で2年間居住・就労することを誓約する代わりに、ポイントテストで5点のボーナスと永住権が得られます。州ごとに指名できる職業リスト、居住要件、英語スコア基準が異なるため、自分の職業がどの州で需要があるかを把握することが申請の出発点になります。

Last updated: May 27, 2026

Subclass 190ビザの基本要件

連邦レベル(Department of Home Affairs)が定める基本条件は全ての州で共通です。これを満たした上で、さらに州独自の条件に合致する必要があります。

  • 招待時点で45歳未満であること
  • 職業がCore Skills Occupation List (CSOL) に掲載されていること
  • 関連機関による技能評価(Skills Assessment)に合格していること
  • 英語能力が最低「Competent English」(IELTS 6.0相当)以上
  • ポイントテストで最低65点(州指名による5点ボーナス込み)
  • 健康基準と人格要件(Character Requirement)を満たすこと

技能評価は移住目的では通常3年間有効で、連邦警察証明書は過去10年間に12ヶ月以上居住した全ての国から取得する必要があります。

2025-26年度の州別指名枠

オーストラリア政府は2025年11月4日、2025-26プログラム年度の州・準州指名割当を正式に発表しました。Subclass 190には全国合計12,850件、Subclass 491には7,500件、合わせて20,350件が配分されています。

州・準州

Subclass 190 配分枠

Victoria (VIC)
2,700
New South Wales (NSW)
2,100
Western Australia (WA)
2,000
Queensland (QLD)
1,850
South Australia (SA)
1,350
Tasmania (TAS)
1,200
Northern Territory (NT)
850
Australian Capital Territory (ACT)
800

なお、Victoriaは Subclass 190 と 491 を合わせて3,400件の枠を配分されており、South Australiaは Subclass 491 用に追加で900件の枠を持ちます。

州ごとの職業リストと指名条件の特徴

各州は連邦のCSOLに掲載されている職業の中から、地域経済のニーズに応じた独自の「指名対象職業リスト」を毎年更新します。同じ職業でも、ある州では指名可能で別の州では対象外、ということが頻繁に起こります。

New South Wales (NSW)

シドニーを中心に医療、IT、エンジニアリング、教育分野の職業が多く含まれます。NSWは Skilled Work Regional (491) と組み合わせた「Pathway」制度を採用しており、招待は発行から14日間のみ有効である点に注意が必要です。期限内にビザ申請の手続きを進められないと招待が失効します。

Victoria (VIC)

全州で最大の指名枠を持ち、Registration of Interest (ROI) 制度を通じて選考されます。VictoriaのROIおよび州指名申請は無料で、平均処理時間は20営業日です。デジタル・テック、医療、先端製造業、再生可能エネルギー分野の職業が優先される傾向があります。

Queensland (QLD)

オフショア(海外在住)申請者と既にQLD在住の申請者で別ストリームが用意されており、現地居住歴がある申請者が有利になりやすい構造です。建設、医療、教育職への配分が安定しています。

South Australia (SA)

2025-26年度は Subclass 190 で1,350件、491で900件、合計2,250件以上が配分されました。SAは長期居住要件や卒業生向けの優遇枠など、申請カテゴリーが細かく分かれているのが特徴です。

Western Australia (WA)

鉱業、医療、建設エンジニアリング分野の需要が強く、WA独自の「Skilled Migration Occupation List (WASMOL)」と「Graduate Occupation List (GOL)」を運用しています。

Tasmania (TAS) / ACT / Northern Territory (NT)

枠は小さいものの、現地に居住・就学・就労している申請者にはアクセスしやすい州・準州です。ACTはMatrix方式、Tasmaniaは現地居住歴に強く依存します。

申請書類チェックリスト

申請段階で揃えるべき主な書類は以下の通りです。

  • 有効なパスポート(全申請者分)
  • 関連機関による技能評価結果
  • 英語能力試験のスコア(IELTS、PTE、TOEFL iBT、CAE、OETのいずれか)
  • 学歴・職歴を証明する書類(卒業証明書、成績証明書、雇用証明書、給与明細、納税記録)
  • 連邦警察証明書(過去10年間に12ヶ月以上滞在した全ての国)
  • オーストラリアの登録医による健康診断結果
  • 出生証明書、結婚証明書など家族関係を示す書類
  • パートナー加点を申請する場合はパートナーの技能評価・英語証明
  • 履歴書(CV)

申請ステップとタイムライン

  1. 技能評価の取得: 自分の職業に対応する評価機関に申請(例: ACS、Engineers Australia、VETASSESS等)
  2. 英語試験の受験: 最低Competent English以上、ポイント加算を狙うならProficient(IELTS 7.0)またはSuperior(IELTS 8.0)
  3. SkillSelectでExpression of Interest (EOI) 提出: ポイントスコア、職業、希望州を登録
  4. 州指名の申請: 各州の移民ポータルからROIまたは指名申請を提出(州により手順が異なる)
  5. 指名承認とITA(招待状)の受領: 州が承認すると Home Affairs から正式な招待が発行される
  6. ビザ申請: 招待を受け取ってから60日以内にDepartment of Home Affairsへオンラインで申請
  7. 追加書類提出・健康診断: Case Officerからの要請に応じて対応
  8. ビザ付与: 付与日から永住者の権利が開始、初回付与時の渡航ファシリティは5年間有効

費用と処理時間

Subclass 190の主申請者用ビザ申請料は2026年4月時点でA$4,770です。家族を含めると次のように加算されます。

項目

金額 (A$)

主申請者
4,770
同伴家族(18歳以上)
2,385
同伴家族(18歳未満)
1,190
機能的英語不足時の第2分割払い(18歳以上、1人につき)
4,885

クレジットカードまたはPayPal支払いには1.4%のサーチャージが適用されます。これに加えて、健康診断、英語テスト、警察証明書、技能評価などの周辺費用としてA$2,000~A$4,000程度を予算化しておくのが現実的です。

処理時間について: 2025年9月時点のFOI請求で言及されたところによると、Subclass 190のグローバル処理時間は約2年に達しています。Victoriaの州指名段階は平均20営業日ですが、ビザ本体の発給はかなり長引く傾向にあります。最新の処理時間はDepartment of Home Affairs公式サイトで月次更新されているため、申請前に必ず確認してください。

よくある落とし穴

  • 職業リストの州差を見落とす: 連邦CSOLに載っていても、希望州の指名リストになければ指名されません。複数州を比較検討してください。
  • NSWの14日招待期限を逃す: 他州より大幅に短いため、招待後すぐに動けるよう書類を事前準備しておく。
  • 2年間の居住誓約: ビザ取得後2年間は指名した州で居住・就労することを誓約します。違反は将来のビザ申請に影響する可能性があります。
  • 技能評価の有効期限切れ: 通常3年で失効するため、申請が長期化すると再評価が必要になることがあります。
  • 警察証明書の漏れ: 過去10年間に12ヶ月以上滞在した全ての国分が必要で、1ヶ国でも漏れるとCase Officerから差し戻されます。
  • 第2分割払いの見落とし: 18歳以上の家族で機能的英語を満たさない場合、1人につきA$4,885が後から請求される可能性があります。

FAQ

Q. Subclass 190とSubclass 491の違いは?
190は永住ビザ、491は5年間の地域指定ワークビザです。491は3年間の居住・所得要件を満たすとSubclass 191(永住)へ移行できます。

Q. 雇用主指名との違いは?
州指名は州政府からのスポンサー、雇用主指名は企業からのスポンサーです。雇用主経由を検討する場合はSubclass 186 雇用主指名永住ビザもご覧ください。

Q. オフショアからでも申請できますか?
可能です。ただし州によってはオフショア申請者向けの枠が極めて限定的(QLD、TAS等)か、現地居住者を優先します。

Q. すでに就労ビザでオーストラリアにいる場合は?
Subclass 482 TSS就労ビザから190に移行するルートは一般的で、オーストラリア国内での就労歴がポイント加算と州指名審査の双方で有利に働きます。

Q. 他国の永住権制度と比べてどうですか?
オーストラリアはポイント制と州指名の併用型である点が特徴です。居住期間ベースで永住権を取得する制度との比較については、イギリス永住権ILR取得条件も参考になります。

Q. 永住権付与後、別の州に引っ越せますか?
法的拘束力はありませんが、申請時に署名した2年間の居住誓約を破ることは推奨されません。将来的に市民権を申請する際にも誠実な対応の記録が重視されます。

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