英語の複合関係代名詞とは?同じく複合関係詞の複合関係副詞との違い、意味や使い方など基本文法を例文付きでわかりやすく解説
最終更新日: 2025年12月15日

英語学習を進めていく中で、「複合関係代名詞」という文法用語を目にしたことがある人は多いはずです。
whatever や whoever、whichever などは、高校英語や英文法の学習でよく登場しますが、意味や使い方が直感的につかみにくい語でもあります🫠
この記事では、英語の複合関係代名詞について、基本的な文法から節の役割、複合関係副詞との違いまで、例文を交えながら詳しく解説!
高校英語の重要英文法「複合関係代名詞」とは?
複合関係代名詞とは、疑問詞に ever が付いた形の語で、文の中で名詞の働きをする表現です。
代表的な複合関係代名詞には、whatever、whoever、whichever があります。
大きな特徴は、先行詞を必要としない点です。
通常の関係代名詞は先行詞を修飾しますが、複合関係代名詞はそれ自体が意味を持ち、節全体で名詞節を作ります📘
代表的な複合関係代名詞3つ
英語でよく使われる複合関係代名詞は、以下の3つです。
- whatever
- whoever / whomever
- whichever
どの語も意味は似ているように見えますが、指す対象や文の中での役割に違いがあります😊
複合関係代名詞は複合関係詞の一種
複合関係代名詞は、疑問詞+ever という形を取るため、「ever が付くなら、全部同じ仲間なのでは?」と感じる人も多いかもしれません。
ただし、ever が付く語すべてが複合関係代名詞になるわけではありません⚠️
複合関係詞の中には、複合関係代名詞のほかに、複合関係副詞や複合関係形容詞と呼ばれるものもあります。
たとえば、whenever、wherever、however は同じように ever が付いていますが、文の中で名詞ではなく、副詞として働くため、複合関係代名詞ではなく複合関係副詞に分類されます。
この違いについては、後のセクションで詳しく見ていきます。
whatever の意味と使い方
whatever は、「どんなものでも」「何であっても」という意味を持つ複合関係代名詞です。
物や事柄を指し、文の中では主語や目的語として使われます。
whatever を含む節は名詞節となり、文全体の中で重要な役割を果たします。
whatever が主語になる文
- Whatever you choose will be fine.(あなたが何を選んでも大丈夫です)
この文では、Whatever you choose が主語です。
「選ぶものはどれであってもよい」という意味になります🙂
whatever が目的語になる文
- I’ll support whatever you decide.(あなたが何を決めても、私は支持します)
この場合、whatever you decide は動詞 support の目的語です。
文の中で名詞として機能している点がポイントです。
whoever / whomever の意味と使い方
whoever と whomever は、人を指す複合関係代名詞で、「人は誰でも」という意味を表します。
whoever と whomever の違いは、文法上の役割にあります🧩
主語になる場合は whoever、目的語になる場合は whomever を使うのが基本です。
whoever が主語になる場合
- Whoever comes first gets the prize.(一番最初に来た人が賞をもらいます)
Whoever comes first が文の主語になっています。
「来る人は誰であっても」という意味です。
whomever が目的語になる場合
- Invite whomever you like.(好きな人を誰でも招待していいよ)
whomever you like は invite の目的語です。
会話では whoever が使われることも多いですが、文法的な違いを理解しておくと安心です💪
whichever の意味と使い方
whichever は、「どれを選んでも」という意味を持つ複合関係代名詞です。
選択肢がある場合に使われ、which との違いを意識する必要があります🎯
which は特定のものを指しますが、whichever は「どれであっても構わない」という意味になります。
whichever を使った例文
- You can choose whichever you prefer.(どれを選んでも好きな方でいいよ)
「どれを選ぶかは自由」というニュアンスを自然に表せます。
複合関係代名詞が作る節の種類
複合関係代名詞は、主に名詞節を作ります。
その節は、文の主語や目的語として使われます。
副詞節のように見える場合もありますが、文法的には名詞節として扱われるのが基本です📖
名詞節として使われる場合
- Whoever breaks the rule will be punished.(ルールを破った人は誰であっても罰せられます)
Whoever breaks the rule が主語になっています。
「人は誰であっても」という意味を作るのが特徴です。
no matter who / which / what との関係
複合関係代名詞は、no matter who、no matter which、no matter what と言い換えられる場合があります。
意味はほぼ同じで、「たとえ誰が」「どれであっても」というニュアンスです🙂
- No matter who you ask, the answer is the same.(誰に聞いても答えは同じです)
ただし、すべての文で完全に置き換えられるわけではない点に注意が必要です。
複合関係代名詞と複合関係副詞の違いをわかりやすく解説
複合関係代名詞と混同されやすいのが、複合関係副詞です。
whenever、wherever、however などがこれにあたります。
複合関係副詞は、時や場所、方法を表す副詞節を作ります⏰
whenever / wherever / however の基本
- Call me whenever you need help.(助けが必要なときはいつでも電話して)
この文では、whenever you need help が「時」を表しています。
名詞として使われているかどうかが、複合関係代名詞との違いです。
注意点:よくある間違いと混乱しやすいポイント
複合関係代名詞は意味が抽象的になりやすく、他の関係語や疑問詞と混同されることが多い文法項目です。
ここでは、英語学習者が特につまずきやすいポイントを整理しておきましょう🙂
what と複合関係代名詞の違い
複合関係代名詞を学ぶとき、まず混乱しやすいのが what との違いです。
関係代名詞what は、「〜するもの」という意味で使われ、先行詞を含んだ形で名詞節を作ります。
一方、whatever は「何であっても」という意味を持ち、話し手の選択や条件に関係なく成り立つニュアンスが加わります。
見た目が似ていても、意味の広がり方が異なる点に注意が必要です🤔
which と whichever の使い分け
which と whichever の違いで迷う人も多いです。
which は、話し手と聞き手の間で、ある程度選択肢が共有されている場合に使われます。
一方、whichever は「どれを選んでも構わない」という意味になり、選択の自由度が高い表現です。
「特定しているか」「自由選択か」という視点で考えると、理解しやすくなります。
whoever と whatever の混同
人を指すのか、物や事柄を指すのかによって、使う語は変わります。
人に対して使うのが whoever、物や内容に対して使うのが whatever です。
意味は似ていても、指す対象が違う点を意識しないと、文全体が不自然になってしまいます。
「人は誰でも」という意味かどうかを一度立ち止まって考えるクセをつけると安心です。
複合関係代名詞を使った会話表現
複合関係代名詞は、説明文や書き言葉だけでなく、日常的な会話の中でもよく使われます。
条件をやわらかく伝えたいときや、相手に選択を委ねたい場面で便利な表現です🙂
- Whatever you choose is fine.(あなたが何を選んでも大丈夫だよ)
- Invite whoever you like.(好きな人を誰でも招待していいよ)
このように、「どこでもいいよ」「何でもいいよ」といったニュアンスを、英語では自然に表現できます。
堅い文法表現に見えても、実際にはカジュアルな会話で使われる場面が多いのも特徴です。
理解度チェック用ミニ問題
ここまでの内容を踏まえて、複合関係代名詞の使い方を確認してみましょう✏️
問題1
次の文の空欄に入る最も自然な語を考えてください。
- You can invite ( ) you want.
「人は誰でも招待していい」という意味になるかどうかが判断のポイントです。
問題2
次の文の空欄に入る語として、最も適切なものはどれでしょうか。
- I’ll choose ( ) looks best to me.
選択肢が複数あり、「どれでも構わない」という意味になるかを考えてみましょう。
問題3
次の文は、人を指す表現として自然でしょうか。
- Whatever comes first will get the prize.
「人は誰でも」という意味を表したい場合、使う語が適切かどうかを考えてみてください。
💡 回答 💡
答えは本文中にあります。もう一度例文を確認してみましょう💫
英語の複合関係代名詞を「従来の学習」じゃなく「感覚」で身につける
whatever や whoever、whichever などの複合関係代名詞は、意味や文法ルールを頭で理解するだけだと、実際の英語の中ではとっさに使いにくい表現です。
でも、英語の動画やドラマ、YouTube、ポッドキャストなどを継続して聞いていると、
- 「この場面では whoever を使うんだな」
- 「whichever は選択肢がある時によく出てくるな」
といった感覚が少しずつ積み重なっていきます🙂
Migaku では、こうしたリアルな英語コンテンツを使いながら、出会った英文やフレーズをその場で学習素材に変えることができます。
英語勉強中に何度も同じ形の文に触れることで、複合関係代名詞の使い方が「考えて思い出す文法」から「自然に口から出る文法」へと変わっていきます。
文法は暗記するものではなく、使われている中で身につけるもの。
英語に触れる時間が増えるほど、その感覚は確実に育っていきます🌱
まとめ
複合関係代名詞のいちばん大切なポイントは、「先行詞を持たず、節そのものが意味を持つ」という点です。
whatever・whoever・whichever は、文の中で主語や目的語になり、英語の意味を自然につなぐ役割を果たします。
形だけを覚えるのではなく、「どんな場面で、どんな意味で使われているか」を意識して触れることが、理解への近道です。
英語のコンテンツに触れて、なんとなくわかる——を積み重ねる。
その繰り返しこそが、英語力を伸ばす確かな道。
例文を見たり、実際の英語の中で使われているのを聞いたりしながら、少しずつ感覚を育てていきましょう。
Good luck! 文法も「慣れ」が一番の味方。
楽しみながら英語に触れていこう!